昨日と今朝と、同じニュースを2回見て、
ムナクソ悪い枕詞について。
札幌市内の某タクシー会社が、
女性ドライバーを積極採用しているそうで、
そのこと自体はとても良いと思うんだけどね。
なんだけど、報道がクソ過ぎる。
テレビの世界って、ものすごい男尊女卑って
複数の読み物で読んだことあるけど、
やっぱりそうんだろうなぁ~、と思わざる得ない、
鈍感な言葉遣いの番組作り。
いまどきそんなこと言ってて、本当に大丈夫なのかね。
まぁ、その会社の常務さんとやらも、
「女性ドライバーは指名が多い」
みたいな話をしていて、
「女性ならではのきめ細かい接客が、
お客様に安心感を与える」
ってしゃべってたけど、
そもそも、
タクシードライバーにきめ細かい接客対応がマストなら、
男性のドライバーもそのように指導され、
その点で評価されて当然の話。
男性だから多少不愛想でOK、って話にはならないよね。
ならないはずなのに、返事もしないオッサンドライバー、
たまにいるよね。
乗った瞬間に千円札出して降りてやろうかと何度思ったことか。笑
閑話休題。
または、タクシードライバーにそれほどきめ細かい接客対応は不要だ、
というのであれば、当該女性ドライバーの接客対応は
完全にアディショナルの評価。
アディショナルではあるけど、
結果として指名が多くなる→報酬につながる、というようであれば、
それは本人が保有しているスキルを発揮している、ってだけ。
女性だからきめ細かい、とかそういう話じゃない。
それを、
「女性ならではの」って、またもや女性をひとくくりにして
アナウンスしてしまうことで、
女性ドライバー=きめ細かく丁寧に接客してくれる、
ってみんな思っちゃうじゃん。
まさにジェンダーバイアス。
女性=柔和で丁寧なはずだ、っていう。
そう思い込んでるから、少々の塩対応を受けたりすると、
「なんだあの生意気な対応は!」ってなるんだよ。
だからね、
「女性ならではのきめ細かな接客」とか、
報道が使っちゃダメだと思うんだよなぁ~。
取材に行った会社の社長がたとえそう言っても、
報道の使命として、言葉を洗練し直す必要がありませんか?
テレビ局、新聞社、編集社。
狭き門をくぐった優秀なみなさん、
報道の使命をもう一度考えてほしい。
そういう報道をすることで、また女性たちは、
そうでなくてはならないようなところへ追いやられるんだよ。
そして、ずっとそうやって暮らしてきたから、
男性よりもまわりに気づかいがあるように育つのは
至極当然のことでしょう。
まわりが要求するんだから。
この前、ちょっと好きな男と飲みに行ったら、
私は全っ然、1ミリも気にならなかった女性従業員の態度が
「ぞんざいでちょっと気分が悪かった」って後から言うんだよね。
『女性=愛想がよくて当然、って思ってるからそうなるとかはない?
ジェンダーバイアスよ。笑』
ってハッキリ聞いてみたら、
「そんなことない」
って言ってたんだけど、私はその従業員がどうだったかよりも、
こういうことを言う私をどう思うか、を知りたかったから、
特に「なんだこの女」ってならない彼を、
またもう少し好きになったところだわ。
ムナクソ悪い枕詞とイイ男の話。
ここまで読んでくれてありがとうございました。